教習射撃 ~銃砲所持許可申請へのステップ~

2016年11月25日教習射撃の内容について記します。

既に教習射撃について、銃砲所持のために必要なステップであることは記しました。過去記事:狩猟をするために必要なこと

教習射撃は猟銃に関する関係法令や取扱い方法の講習を約5時間、射撃教習を1時間程度で行います。

講習といっても座学のみとなっており、私が受講したときには、猟銃の取扱い不備による事故に関して辞令を交えて解説いただきました。

その内容は、猟師二人で猟から帰宅する最中に起きた事故についてでした。その猟は弾丸を発射することなく終わった様で、本来であれば実包(弾丸)は銃から取り出さなければならないところ、それをせずに軽トラックの荷台に銃を置いたところ、その衝撃で暴発し弾丸が座席を貫通し助手席に乗っていた人が死亡したというものです。

講習では射撃直前以外は必ず脱砲することを強く教えられますが、このような事故はなくならない様です。それは猟の経験が長くなってくると基本がおざなりになり、無意識的にミスを犯してしまうことが理由です。講習の教官の方もおっしゃっていましたが、事故を起す傾向にあるのはベテランの猟師の様です。

銃の扱いの教訓として良い内容でした。その他講習では銃の組み立てに関する考査がありました。

さて、教習射撃ではトラップ射撃とスキート射撃の2種類のうち一つで考査を行います。私の場合はトラップ射撃でした。射撃位置(射台)から10~15メートル先の発射台からクレーが射出され、遠ざかっていくクレーを撃ち落す競技です。

25個のクレーのうち2個を撃ち落すことの他、射撃中の動作で禁止事項を行わなかったかが考査で確認されます。

【禁止事項】
・銃の矢先を人や硬い地面に向けること(コンクリートや竹などは兆弾の危険性あり)
・射撃中とその直前以外に弾丸を込めている
・脱砲後の薬室(弾丸をセットするところ)を確認しない
・射撃時とその直前以外にトリガーに指を掛けること
・射台以外で薬室を閉じている(薬室を閉じることで発射できる状態となることから。上下二連銃の場合は銃身を折る、自動銃では薬室を空けることで薬室を開放できる)

私は25個中の20個を撃抜き無事に合格しました。教官に射撃を本気でやらないかと誘われましたが、射撃用の銃など高価な道具が必要のため、お断りしました。射撃用の銃は高価で、一丁でレクサスの新車が手に入るくらいの値段がするそうです。実際には上は天井知らずで数千万円のものもあるらしいです。

教習射撃で一番の驚きは発砲時の音と体に伝わる衝撃です。一発目を撃ったときには構えが悪かったらしく、胸に痣ができてしまったほどです。一撃で獣や人を殺傷できる恐ろしさを肌で感じることができ、より慎重に扱わなければならないと改めて気を引き締める、よい機会となりました。

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