捕獲したイノシシを有効活用して農業と観光の活性化を図る”しまなみイノシシ活用隊”に所属する方がイノシシ骨(猪骨)スープとイノシシ肉のチャーシューをつかったラーメンを、2018年の4月から売り出すというニュースがありましたので紹介します。
猪骨ラーメン CFで応援 来春、今治にオープン(毎日新聞)
猪骨ラーメンのお店はいままでになかったということで注目を集めている様です。スープの味は予想よりあっさりしており、チャーシューは若干野性を感じさせる味なんだそうです。若干クセのある味なのかもしれませんが、好みが合えばとても美味しそうですね。
猪の食害に悩む農家とそれを駆除する猟師、そして駆除した命を有効活用する人がいて、それが結果的に街の資源になるかも知れません。弱みを強みに変える取組みは本当にすばらしいと思います。
ふるさと納税で成果を出している市町村の多くは地方にあります。地場の名産品を新しく開発し、都市部で入手するには高価なものを納税の返礼品とすることで、都市部の自治体との差別化を図っている様です。もちろん税制措置によって、返礼品を実際の値段よりも安く手に入れられるということが、ふるさと納税の納付額が増える要因にもなっているのですが、どの市町村に納付をするのかといった点については、市町村への思い入れや市町村の魅力に掛かっています。
人口減少により消滅可能性都市として名前が挙がってしまっている市町村もまた地方に多くありますが、猪骨ラーメンの様に弱みを強みに変えて生き残ろうとするものは応援したくなります。私の故郷でも猪肉のBBQや狩猟トレッキングを開催したり、害獣駆除に対する補助金交付等で頑張ってはいますが、観光資源等にするまでには至っていないため、何かできることは無いかと考えています。
今はまだ猪や鹿の野生肉を加工する施設の不足や、流通方法、商品化が未発達ということもあり、捕獲・駆除された野生肉の10%程度しか活用されていないようです。しかし、今回の様な取組みが成功し、野生肉の認知度があがり、新しい取組みが増えていったら無駄が少なくなり、食材調達を目的とした狩猟が増えていき、農作物の食害が減っていくのではないかと思います。