エゾシカの革製品を町おこしとして販売 北海道池田町

狩猟関連の町おこしというニュースを目にするようになりました。イノシシによる農産物の食害に悩まされていた町(中国地方)が、イノシシ肉の缶詰工場を経営して雇用と収益を得られたというものや、シカによる樹木や高山植物の食害に悩む長野県や山梨県が、鹿肉のジビエ料理を売り出したりといったものです。

今回は新たに北海道での取り組みがありましたので紹介します。
エゾシカ革製品ネット販売 狩猟場所アプリ表示 池田の長谷さん(北海道新聞)※リンク切れ
上記ニュースが期限切れのため長谷さんの工房のホームページを紹介します。
EZO LEATHER WORK

エゾシカの解体をしている工場の約半数のシカたちの皮を業者になめしてもらい、バッグ等の革製品として売り出すというものです。これを始めた長谷さん自身も狩猟と解体をしているそうです。

今まで捨てていたであろう皮を有効活用するということで、エコと町おこしを同時に行う事例ですが、一つ気になることがあります。地域おこし協力隊に所属している長谷さんが町おこしをしているということは、自治体による支援を受けている可能性があるということです。

何が問題かということですが、公共による支援で行う事業はその支援ありきで収益性を見ている場合もあり、その支援がなくなった後に事業として存続できなくなってしまう可能性があるということです。

官民連携の事例では、街の交通・医療・生活用品の販売を特定の地域に集約することで、車の運転をすることなしに生活できる様にするというスマートシティの取組みもあります。この場合、土地の購入やテナント料について自治体負担とし、店舗を一箇所に集中するなどしていますが、自治体の支援がなくなった後に空きテナントが増え、機能しなくなってしまうこともあります。

ですので、エゾシカの革製品の販売についても収益性がどうなのかまで踏み込んでもらえると、他の地域でもできるかどうか等の判断材料になったのではないかと、少し残念なところです。

とわいっても、野生動物の皮加工が一般的になり、革製品も多く流通するようになれば、それだけ他の地域でも事業化できる可能性は高くなるはずです。また広く普及させるには、牛や豚等の家禽の皮とどれだけ差別化できるのかに掛かっていると思います。

予測を書きましたが、野生鳥獣の革製品や食肉が普及してくれば、ハンターは肉・皮の販売による収入が得られ、狩猟を担う人たちも増え、農作物の食害も少なからず減っていくはずです。そうなることを期待したいと思えるニュースでした。

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