愛犬のゆず 雉(きじ)の巣を発見する。

私が住む地域は戦時中印旛陸軍飛行場があり、その時に造られた航空機を空襲から守る設備、掩隊壕が残されています。私はそういった史跡に興味があり、愛犬のゆずの散歩がてらその掩隊壕を見に行きました。

我が家の周辺は最寄駅に近い方から、大型ショッピングモール、マンション群、新興住宅地(我が家)、農地や原野、古くからある集落と、駅から半径3km以内の狭い地域の中で形成されています。

我が家から古くからある集落までも徒歩10分と掛からないため、散歩コースは農地や原野、古くからある集落によく行きます。

今回見に行った掩隊壕は農地や原野と古くからある集落の間にあるところで、1mくらいの背丈の草が生い茂る地域です。

いつもの通り散歩し、草の生い茂る地域を通りかかると、スズメやキジバトを発見してゆずが突然走出しました。ここまではいつものことなので、合わせて走っていると途中から明らかに違う方向に向かっていることに気付きました。その先は生い茂る草むら…いつもの様に草の雫を舐めたり臭いを嗅ぐのかと思ったら、メスの雉3羽が一斉に逃げ出していったのです。

ゆずはそれを追いかけようと草むらに突入しますが、私のほうがあまりの出来事にリードをひっぱって立ち止まってしまいました。というのも、家の周りに雄の雉は1羽ずつ何羽か見かけていましたが、雌の雉しかも3羽と雉の巣を見つけたのは初めてだったからです。

巣には卵はありませんでしたが、草を集めたクッションがありましたので、雉の巣であることはすぐに分かりました。

生い茂る草の丈は1mから人の背丈程度あり、鉈で草を切らなければ容易に立ち入ることはできませんし、30cm先も見えない見通しの悪いところです。そんな中で道路から30cm先に雉の巣があったのですが、人間の目ではまったく気付きませんでした。

狩猟の世界には一犬、二足、三鉄砲という言い習わしがあるのですが、犬が最も重要であるということを実感した瞬間でした。
※一犬、二足、三鉄砲:狩猟で最も重要なのは犬であり、次が猟師の足、その次が鉄砲の技術や質であるという意味

ゆずは臭いや音で雉の存在を察知していたのだと思いますが、人間では到底察知できないということがよく分かりました。草が生い茂っているとはいえあまりにも道路に近かったため、まさかこんなところにいるとは…。

ゆずは柴犬系の雑種とはいえ1万年以上昔からDNAに刻まれた狩猟本能があることが分かり、次の猟期がより一層楽しみになりました。日本犬でも雑種でも猟犬に成れるということを証明したいですね。

可愛い顔はしているのですが、ゾーンに入るとものすごいスピードで獲物を追いかけるゆずです。

余談ですがその後掩隊壕に到着。実際に見てみるとコの字になった土塁であり、屋根はありませんでした。戦闘機の機銃からは守れても、爆撃機の投下爆弾には無力なのでは…と思いました。

物資の少ない日本にとって屋根のあるコンクリート製の掩隊壕(バンカー)は難しかったのか、航空機の破壊は機銃掃射が一般的だったのか。いまそれを知る人はどれほどいるのでしょうか。

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