鳥獣対策アプリ ~目撃情報を地図に登録できる~ in長野県岡谷市

有害鳥獣による農作物の食害や住人への被害は様々な場所で問題になっていますが、長野県の岡谷市では対策として、目撃情報を地図上にプロットし住民への注意喚起を行っている様です。

※画像はアプリをイメージしたもので、実際のものとは異なります。

例えば畑にサルが現れたなら、サルのアイコンを畑のある場所に付けるだけといったとてもシンプルなつくりです。コメントや写真を載せることもできる様です。

その地図は岡谷市のホームページで誰でも閲覧することができるため、昨今の死傷事件が話題のクマがどの辺りに出没するのかが確認でき、タケノコや山菜取りに行く前の安全確認の一つとして活用できるかも知れません。

岡谷市のホームページでは、「掲載された写真等は農林水産課で利用する場合があります。」と表記されていますが、その利用用途は記されておりません。そこはもう一歩踏み出して欲しいなと私は感じました。

例えば地図上に有害鳥獣の駆除依頼のアイコンをつくり、それを見た駆除隊の人たちが対応する仕組みとすれば、役所での面倒な申請はなくなるのではないかと思うのです。

また、その投稿を見たハンターが鳥獣の生息域を見て良い猟場かどうかを判断できれば、駆除依頼がなくても少しずつ捕獲されていくことも期待できます。特に私の様な新米ハンターにとってはどの辺りにどの鳥、どの動物がいるかさえ分かりませんから、そういった人たちの情報源となり得ます。

しかしベテランハンターにとっては自分だけが知る猟場の情報は他人に知られたくない思うこともあるので、目撃情報の投稿に特典を付けることで解消できるかも知れません。鳥獣駆除の報奨金の様に不正も予想されるため、GPSと写真撮影時間を明記できる機能を追加しても良いかも知れません。

その一方で、対応する側の駆除隊のマンパワーにも限りがあるため、優先順位をアプリ上で開示することで、目撃者の投稿を無視していないことを意思表示する等すれば目撃情報も集まると思います。

とここまで書いたところで、狩猟以外の分野で住民の投稿情報に対して対応する千葉市の取組みを思い出しました。それは“ちばレポ”という仕組みで、例えば道路の舗装の損傷を発見した住人が、その場所を地図上に登録し、市がそれに対応していくというものです。

これまでは市の職員やその委託業者が市内を回り調べていたものが、住民の協力を得て効率化したものです。

住民にとっては今まさに自分が迷惑をしている箇所(公園ベンチの損傷、街路樹が道に出っ張っていたりなど)を報告することで市役所だけでなく、他の住民が動いてくれるということもあり、リリース後3年で投稿数も4000件を超えている様です。投稿者も5000人いるため市の職員や委託業者の人数を超える協力者の数といえます。

今回のニュースを見てアプリを利用して狩猟ができる日も近いように思いました。

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