AR技術の防災への適用(Augmented Reality:拡張現実)

スマートフォンの普及に伴って注目されてきたAR技術は、現実に物体としてないものをCGなどを用いてスマートフォン等に投影する技術です。

登場当初は広告や商品の販売促進向けに利用されることが多く、例えばドミノ・ピザと初音ミクがコラボし、ピザの箱をスマホアプリを通して見ると初音ミクが箱をステージに踊る様なものや、山梨県でエヴァンゲリオンの等身大が見られるものなどがありました。その他飛行機の整備をシミュレートするものもありました。

最近では防災向けのARを愛知工科大学の板宮朋基准教授らが開発したアプリにより、東京都三鷹市の市立第七小学校における防災訓練に、火災や水害を再現した映像を専用ゴーグルを通して生徒に体験してもらう試みがされている、というニュースがありました。

火炎や煙が校舎を覆う映像を見ながらの避難では、姿勢を低く逃げる必要性を体感でき、その状況下では生徒同士が手探りで避難するためぶつかることも多く容易に避難できない状態だったといいます。

また、水害により校庭も水没し顔だけが水面に出せる状況(拡張現実)の中、流れてくる瓦礫を避けながら避難する必要があり、とても他者に気を使う余裕はなかったという生徒のコメントが、拡張現実の効果を物語っています。

こういった技術がさらなる発展をしていけば、他の分野でも利用される可能性があります。例えば、カメラ付きゴーグルで山中の獣の足跡を分析し、大きさや、獣が通ってからどれくらい経過したかを計算することで、獣の種類や大きさ、頭数、獣までの距離が分かり地図に表示される様になるかも知れません。
まるでドラゴンボールに登場するスカウターですね。
「戦闘力…たったの5か…ゴミめ…!」なんてね。

それが販売されたら猟犬の代わりとしてARを使う人も出てくるかもしれません。機械やプログラムもメンテナンスが必要ですが、生き物と違う点として、疲れを知らないことや、扱うものの意図した動き(要求)を忠実に実行することができます。そのため、犬よりも扱いやすいものとなる可能性もあります。

上記はあくまでも妄想でしかありませんが、職業がら新技術をどういった商品に適用するか、どういった顧客が欲しがるか等を考える癖があります。趣味と仕事を組合わせられたらどれだけモチベーションが上がるかわかりません。ゆくゆくはそういったものも創っていきたいと考えています。

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