昨日、復興大臣の失言により憤りを感じられた方も多いと思います。「東日本大震災がまだ東北でよかった。もっと首都圏に近かったら莫大な、甚大な被害があった」という旨の発言です。
理屈は分かります。首都圏の人口の方が多いため被災する人数も莫大となり、長期間の経済活動の停滞による経済的な損失が大きくなることは想像できます。
ただこれを被災者本人の立場で考えるととてもこんな発言はできません。福島出身の妻は怒りを露にしていました。
また、今回の災害は原発事故による放射能汚染という人災ともいえる側面があります。その復興がままならない中、今回の発言ができるというのは、日頃からそういう考えの持ち主だとしか思えません。
自分の感情を周囲の人のことを考えず公の場で発言してしまうのは復興大臣としてだけでなく、政治家としての能力も疑われます。
人は感情で動きます。理屈では分かっても感情的に嫌悪する行動をする人は少ないでしょう。このような発言をする様では、今後政治家として選ばれにくくなることが予想されます。
話はがらっと変わりますが、原発事故による避難により、避難地区には獣が溢れているそうです。人がいなくなったを好機と昼間からイノシシは闊歩し、猟師が銃口を向けてもそれを恐れないといいます。
ただ、放射能汚染は土や空気だけでなく、そこに自生している植物や農作物にも影響を与えており、それを食べた獣を食肉とすることはできません。
その結果、猟師はイノシシを獲ろうとはしないため、イノシシ等の獣の増加、生息領域の拡大に歯止めが掛からない状況の様です。
福島県の自治体としては、イノシシ1頭を捕獲するごとに報奨金を猟師に支払う交付金制度を設けた様ですが、やはり過酷な環境の中での猟、捕獲したとしても食肉にならないことから、農作物の食害の被害は増え続けているそうです。
汚染イノシシ問題
また、福島県は桃や林檎などの果物の栽培で有名ですが、売れない果物を作ることは不毛という理由もあり、妻の実家の周辺でも果樹園が耕作放棄地になっていっています。
復興庁に望むことは、まず原発の汚染の終息させることです。